夢見るローズガーデン

ガーデニングとインテリアと日々の徒然・・・自由気ままに書いていきます

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ひと夏の恋・・・

僕は真っ赤なバラの前で何気なく立ち止まった。
別にこのバラをじっくりと見たかった訳でもない。
ずいぶんと長い間さまよっていた気がするから、
なんとなくここで立ち止まったんだ。

でも、今思えば、ここで立ち止まることに意味があって、
それは運命だったのかもしれない・・・・



背後から明るい声で話しかけられた。

「ねえ、知ってる?そのバラの名前?とっても綺麗よね!
ウィリアム・シェークスピアっていうのよ。
詩人であり劇作家でもあったウィリアム・シェークスピア・・・
彼の本はどれもが名作よね!」

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振り返った瞬間、僕は一瞬めまいを感じた。

そして言葉も息も、のみ込んでしまった。

彼女のまん丸な瞳には小さな星をちりばめたようなきらめきがあって
それらが思いがけないほどまぶしかったからだ。
アルケミラモリスの小さな花を見ると彼女の瞳の輝きを思い出す・・・
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おしゃべりな彼女は口数の少ない僕の分までおしゃべりをした。

だからか、お互いに打ち解けるまでそう時間はかからなかった。



あるとき彼女が言った。

私ね、あなたと出会った日にピンク色の Love in a mistを見つけたのよ。
ひっそり、一つだけ。
今日お出かけしたらきっと運命の出会いがあるかもしれないって、予感がしたの。
そしたら赤いバラの前にあなたがいたの。
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そんな事を話す彼女はロマンティックだと思いきや
ある時は「私は木登りが得意なのよ!」と言って、急に目の前の木に飛びついて
ほっそりとした脚をかけて登りだしたりする。

彼女の予想もつかない言動に僕は面食らうことも多かった。

おしゃべりでお茶目で、何を考えているのか良くわからない不思議な彼女。

どうして彼女が僕を好きになったのかさえわからない・・・

そう、彼女には不思議という言葉がぴったりだった。


彼女の口癖は「ねえ、知ってる?」だった・・・
出会ったときもその言葉から始まった・・・


ねえ、知ってる?
ホットリップスの花言葉?
「燃える想いとか恋情、尊敬」よ。
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ふうん・・・キミはよく知ってるんだね。
これは私のための花言葉よ。あなたのことが好きだから♪

彼女は真っ直ぐで素直な気持ちを言葉にする。

でも僕は彼女に言いたい言葉はたくさんあっても
どれもこれも言えなかった・・・

Eyes for you  ずっとキミだけを見ていたい・・・
そんな言葉は心の中でしか言えなかった。
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ねえ、知ってる?
ラムズイヤーの花言葉?
「あなたに従う」っていう意味があるのよ!
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それは僕のための花言葉だね?
だって僕はキミに従ってばかりだ。

一緒に大笑いをした。



初恋の味は蜜よりも甘かった・・・
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僕は彼女が大好きだった。


それからどのくらいの時が流れたのだろうか・・・


今日がお別れの日だと彼女が思いつめた表情でつぶやいた。


ねえ、知ってる?
ヒベリカムの花言葉? 
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その花言葉は僕のための花言葉なのか?

彼女は顔を横に振って私たちのための花言葉だと言い、口をつぐんだ。


彼女のまん丸な瞳には今にもこぼれ落ちそうなほどの涙が溢れていた・・・ように思う・・・
実は僕の涙が邪魔をして彼女の瞳を真っ直ぐに見つめることは不可能だった。

僕はただ彼女の後ろ姿を見守ることしか出来なかった。


彼女は振り返らずに・・・


ほっそりとした脚をゆっくりと、でも確実に前へと進めて・・・







を登って行った・・・

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のちに僕はヒベリカムの花言葉を知った。

「悲しみを止める」「きらめき」という言葉だった・・・


花言葉には疎い僕だが、ヒベリカムの花言葉だけは
忘れられない・・・




おしまい・・・(笑)


☆最後まで読んでくださってどうもありがとうございます☆


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| garden | 08:05 | comments:14 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

こんにちは~

ロマンチックなラブストーリーをうっとり読んでいたら・・・
壁を登って行った!?
「なんでやねん!」と普段使わない大阪弁になってしまったわ。
クワガタとカブトムシのかなわぬ恋だったのね~
コガネムシじゃなくてよかった~爆

| dreamrose | 2013/07/05 08:55 | URL | ≫ EDIT

こんにちは!

ゆーさん こんにちは!

オチが素晴らしい~~~~☆☆☆☆☆
星5個です\(^o^)/

最初はね~~~何処か意味深で、ゆーさんの淡い初恋の話か?
またまた今進行中の禁断の恋?
相手の立場に立っての擬似恋会話~~~~~

突然のお別れで急展開~~~~~笑っちゃいました。

クワガタの束の間の恋バナだったんだあ~~~

クワガタは長生きするんだよね。何かで見た記憶が。別れなくても、一緒に生きて行けば幸せそうなのに~~~~メスの方が、別なオスを狩りに行ったのかな。
肉食系のメスかもね。 笑

今日も楽しい記事、ありがとうo(^▽^)o

| ako | 2013/07/05 10:57 | URL |

はぁぁぁぁぁぁぁ~ ドキドキしたぁ!!!

┣¨ッキン((*゚д゚*))┣¨ッキン

これって、ゆー様とダーリンの馴れ初め?!
それとも ゆー様の初恋の彼?!
って、どきどきしながら読んでたら


`;:゙`;:゙;`ゞ(≧ε≦ )ブッ

おもしろすぎて 吹き出してしまいましたぁ!
最高!!! 10点、10点、10点、
(フィギュアスケート審査員風)

クワガタムシがデートに来てくれるようなお庭
本当に素敵♪♪♪

次は、お池のカエル物語でお願いしま~す(*≧∀≦*)

| メアリー | 2013/07/05 15:08 | URL |

ゆーさま

メッセージ、ありがとうございました。

お誘いいただいた通り、ボクのブログのBGMを聴きながら、
ゆーさまのポエム、読ませていただきました。

音楽の調べと相まって、切ない気持ちでドキドキしました。
ほんとに。

いい詩ですね。
感動しました。

最後の演出も面白かった。
その演出とは別に、流れる空気感がとても良かったです。

是非、また素敵なポエム、読ませてください。
楽しみにしています。

| ひで | 2013/07/05 17:47 | URL |

dreamroseさんへ

こんにちは!
うふふ、壁をよじ登っているのはクワガタの女の子です。
でも、カブトムシにも似ていますよね~。
普段使わない大阪弁がでましたか!
こんなオチですみません(笑)

| ゆー2010 | 2013/07/06 05:37 | URL |

akoさんへ

こんにちは!
最後まで飽きずに読んでもらえて、オチがわかってもらえてよかったです。
きっと面倒でこういうの読んでもらえないかな~なんて思っていたのですよ・・・
普段のお庭の写真もこんなストーリーと一緒だと
また違って見えるかなぁなんて思ったのです。
クワガタ君は、本当に長い間ずっと彼女を見守っていたんですよ!

| ゆー2010 | 2013/07/06 05:40 | URL |

メアリーさんへ

こんにちは!
うふふ。高い評価をありがとうございます(笑)
オチを知ると、だから木登りが得意なのか・・・
と納得してしまうのですが・・・
次回はカエルさんですか?!
もうオチがわかっちゃいそうですねぇ~。では忘れた頃を見計らって?!(笑)

| ゆー2010 | 2013/07/06 05:47 | URL |

ひでさんへ

こんにちは!
わがままを聞いてくださってどうもありがとうございました!
ひでさんのお庭造りのコンセプトに感動した私は
自分のお庭はどんなことが伝えられるんだろう・・・と改めて思ったのです。
今回はお庭での小さなラブストーリーに交えてお庭の様子を伝えてみました(笑)
虫もお花も巻き添えに、勝手なお話でしたが、
あのクワガタ君は本当に彼女が壁をよじ登って裏側に見えなくなるまで
長いことじっと見守っていたんですよ・・・
読んでくださって、本当にどうもありがとうございました!!

| ゆー2010 | 2013/07/06 05:56 | URL |

ゆうこさんはアーティストと思っていたら詩人でもあるのですね。
才能のある方はほんとに多才だということがよく判りました。
童話絵本を作って売り込みましょう。

| はせがわ | 2013/07/06 08:29 | URL | ≫ EDIT

理想ですよ

こんばんは
最初の数行を読んで、大胆な告白かと思いました
よく読んでみると流れるような文章
詩的な表現に感動しました
私はこんなふうに書けたらと思いました

| ハコ | 2013/07/06 18:37 | URL |

これは思いつきで書いたのですか?良く考えられた構成で素晴らしいですね。女性にしか書けない感性にあふれてます。叶わぬ恋だったのですね。
私の実態からするとラムズイヤーですね。少しは自立しないと。(笑)

| nik | 2013/07/06 21:45 | URL |

はせがわさんへ

こんにちは!
またまた、いつも褒めてくださって、どうもありがとうございます♪
こんなオチでよければいろいろとお話を作って
売り込んでみたいですね(笑)
読み飽きない程度にできるだけ短く簡単にまとめたつもりですが
後から読んでみたら、ちょっとしつこかったかな~(笑)

| ゆー2010 | 2013/07/07 06:30 | URL |

ハコさんへ

こんにちは!
大胆な告白かと思いましたか?!(笑)
主人公が男性の設定で、でもそれが人間とは限らないというのが
今回の狙いでした~。
オチを読んでしまえば、そういうわけで彼女が木登りが得意なのか・・・と
わかってしまうのですが、人間だと思って読むとびっくりですよね。

| ゆー2010 | 2013/07/07 06:33 | URL |

nikさんへ

こんにちは!
うふふ、そうですね、nikさんはラムズイヤーが当てはまりますね(笑)
お庭のお花とクワガタさんたちの写真を選んでサイズ変更しながら
あぁ、ただ載せるより、せっかくだからラブストーリーにしてみよぅっと・・・
と思ったのでした(笑)
くわがた君は彼女が壁をゆっくりと登っていく姿をただずっと見守っていたので
そこからインスピレーションがわいたのです。
お庭の小さなドラマでした~。

| ゆー2010 | 2013/07/07 06:37 | URL |















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